しめじを使おうとしたら、根元やカサに白いふわふわしたものがついていた…。

「これってカビ？」「もう食べられない？」と不安になっていませんか？

結論から言うと、その白いふわふわの正体は「気中菌糸（きちゅうきんし）」であり、カビではありません。 食べても健康に問題はなく、味にもほとんど影響しない安全なものです。

この記事では、長年長野県で青果の流通に携わるプロの視点から、以下の内容を分かりやすく解説します。

• 白いふわふわの正体と発生理由
• 食べてはいけない「危険なカビ・腐敗」との見分け方
• ふわふわを発生させない！長持ち保存テクニック

後半では、手間いらずで美味しいしめじをたっぷり摂取できる、信州・長野の隠れた名品もご紹介します。

まずは、お手元のしめじが安全かどうか一緒にチェックしていきましょう！

しめじの白いふわふわの正体「気中菌糸」とは？

白いふわふわの正体は、きのこ自身の細胞である「気中菌糸（きちゅうきんし）」です。

きのこ（菌類）はもともと「菌糸」という繊維状の細胞からできています。

通常、菌糸は土台（培地）の中にありますが、環境の変化によって空気中に向かって菌糸を伸ばすことがあります。

これが綿毛のように見える「気中菌糸」です。つまり、きのこの一部でありカビ（雑菌）とは全く別物です。

しめじは収穫後も呼吸して生きているため、条件がそろうと再び成長しようとして菌糸を伸ばすことがあります。

しめじだけでなく、えのきやエリンギなどの他のきのこにも同様に生じることがあります。

白いふわふわは食べても問題なし！適切な処置法

気中菌糸はしめじそのものですので、毒性はなくそのまま食べても体に害はありません。

しかし、見た目や食感が気になる場合は、以下の手順で処理してください。

1. 基本は「加熱」で解決

気中菌糸は熱に弱いため、加熱調理をするとしんなりして消えてしまいます。

味噌汁や炒め物にすれば、見た目も食感も全く気にならなくなります。

2. 気になる場合の取り除き方

石づきの場合、ふわふわが付いている部分を包丁で切り落としましょう。

かさや軸にふわふわが付いている場合は、キッチンペーパーで優しく拭き取ってください。

3．【注意】水洗いはNG！

「カビみたいだから洗いたい」と思うかもしれませんが、しめじは水洗いすると旨味成分や水溶性の栄養素が流れ出てしまいます。

また、余分な水分がつくと傷みが早まる原因にもなります。

汚れやふわふわが気になる場合は「洗わずに拭き取る」のが鉄則です。

しめじの白いふわふわはカビ？気中菌糸？見分ける3つのチェックポイント

白いふわふわの正体が気中菌糸だと聞いても「本当にカビじゃないのかな？」「食べて大丈夫なの？」と不安になることもありますよね。

完璧に見分けることは難しいものの、色や形状・匂い・手触りをあわせてチェックすると、安全性の判断材料になります。

1．【色と形状】白以外の色はカビの可能性大！白でも違和感があれば注意

しめじのカビと気中菌糸を見分けるうえで、一番わかりやすいのが色と見た目の雰囲気です。

青・緑・黒などの色付きが見えたら、その時点でカビの可能性が高いので食べずに廃棄してください。

色が白でも粉っぽいなど、違和感を感じた場合はカビの可能性があります。

2．【匂い】酸っぱい・カビ臭い悪臭はNG

新鮮なしめじは、ほぼ無臭〜ほんのりきのこの香りがする程度です。

次のような匂いがした場合は、カビや腐敗が進んでいるサインなので食べないでください。

酸っぱい匂い（ヨーグルトやお酢のような酸臭、発酵臭）
カビっぽい、湿った段ボールのような匂い
アンモニア臭・ツンとくる刺激臭

「変な匂いかも？」と感じたら廃棄した方が安全です。

3．【手触り】強いぬめりや水っぽさは傷みのサイン

匂いが問題なくても、触ったときの感触でしめじの鮮度や安全性をある程度判断できます。

白いふわふわの部分はあっても、しめじ本体がシャキッとしていたら問題ありません。

逆に、白いふわふわに加えて「全体がぐにゃぐにゃ・ぬるぬるする」「酸っぱい匂い」まで揃っていたら、カビや腐敗と考えて間違いないでしょう。

白いふわふわを防ぐ！しめじを長持ちさせる正しい保存法

気中菌糸は「温度変化」や「湿気」で発生しやすくなります。

買ってきたパックのまま放置せず、少しの手間で鮮度をキープしましょう。

冷蔵保存：湿気対策が鮮度を保つ鍵

パックのままだと結露して傷みやすくなります。以下の手順で冷蔵保存しましょう。

保存前に洗う必要はありません。水分がつくと劣化が早くなります。

この方法なら、パックのまま保存するよりも湿気がこもりにくく、新鮮さや風味が長持ちします。

冷凍保存：旨味がアップする保存テクニック

長く保存したい場合は、冷凍が最適です。

保存期間はおよそ1か月まで延ばせますし、冷凍によって細胞壁が壊れるため、旨味成分（グアニル酸・グルタミン酸）が増えるというメリットもあります。

冷凍前の準備

1．洗わずに石づきをカットする

2．手で軽くほぐす

3．ジッパー付き保存袋に平らに入れ、空気を抜いて密閉する

解凍すると旨味が水分と一緒に流れてしまうため、調理するときは凍ったまま使うのがベストです。

冷凍しめじの使い方

冷凍しておけば、必要な分をすぐ使えて調理の時短にもなりますね。

白いふわふわの正体がわかった今こそ知りたい！しめじの栄養成分や健康効果

しめじの白いふわふわが「気中菌糸」であり、安全に食べられるものだとわかったことで、これからは安心して料理に活用できますね。

ここからは、しめじに含まれる栄養成分や期待されている健康効果について紹介します。

毎日食べたい！ヘルシーで健康を助けるしめじ

しめじは低カロリーながら、現代の食生活で不足しやすい栄養素を含む食材です。

特に、腸内環境を意識している方や日常的にヘルシーな食材を選びたい方から注目されています。

しめじは健康効果が期待できるだけでなく、扱いやすいため、日々の料理に使いやすい点も魅力ですね。

賢くカロリー調整したい方に！しめじを活かす置き換え活用術

しめじは水分と食物繊維が多く、噛み応えがあるため、満足感を意識したい食事に取り入れられることが多い食材です。

また、カロリーが低めで調理しても食感や風味が活きるため、料理の「かさ増し」に使いやすい点も魅力。

たとえば、ハンバーグや麻婆豆腐などのひき肉料理の一部を細かく刻んだしめじに置き換えると、ボリュームを保ちながらカロリー調整をしやすくなります。

置き換えたことで肉のジューシーさが損なわれにくく、満足感を保ちやすいのもポイントです。

カロリーを抑えながら満足感もほしい方にこそ、積極的に取り入れたい食材です。

参考：文部科学省｜食品成分データベース

しめじの白いふわふわに関するよくある質問

しめじの白いふわふわについて、よくある疑問をまとめました。

忙しい毎日でもしめじを楽しむために。信州・善光寺おやきという選択肢

しめじはクセがなく調理しやすい食材ですが、毎日料理となると時間や気力が追いつかない日もありますよね。

「体にいいとわかっていても、続けるのが難しい…」そう感じることがある方も少なくありません。

そんな日常の悩みに寄り添いながら、無理なくしめじを楽しめる方法としておすすめしたいのが、信州・善光寺の手づくりおやきです。

こちらのおやきは、たっぷりの国産野菜ときのこに、自家製の信州味噌を合わせて包んだ贅沢な一品。

地粉で作った生地には長野発祥・信州特産の「えのき氷」が練り込まれており、素材の旨みと食感を引き立てながら、体にもうれしい仕上がりに。

えのき氷とは、長野県で考案された、えのきをペースト状にして煮詰め凍らせた食品です。凍ったまま料理に加えられ、うまみや栄養を手軽に取り入れられるのが特徴です。

35年以上手作りを続けてきた熟練の技が詰まったこちらのおやきは、電子レンジで1分30秒温めるだけですぐに食べられます。

忙しい朝の朝食や、小腹が空いた時の夜食、お子様のおやつにも最適。忙しい毎日でも無理なくしめじを取り入れられますね。

「しめじをもっと身近に、もっと続けやすく。」

冷凍便で届くので、食べたいタイミングでいつでも解凍OK。無理なく続く新しい「しめじ習慣」として、ぜひ冷凍庫にストックしてみてはいかがでしょうか。